INTRODUCTION
    1990年代に「JAM」「バラ色の日々」などのヒットで一世を風靡し、
    独自のグラマラスな 世界観と詩的な歌詞で、
    今も多くの音楽ファンを魅了する不屈のロックバンド
    THE YELLOW MONKEY
    そのボーカルとして、深く響く歌詞と圧倒的な存在感で世代を超 えて愛されている
    吉井和哉
    彼のミュージシャンとしての人生は、
    URGH POLICEのボーカルEROとの出会いから始まった。
    当時10代だった吉井は、ベーシストとして加入。
    しかし、音楽性の違いなどからいつしかバンドは自然消滅。その後、吉井はURGH POLICEを通じて出会った仲間達とTHE YELLOW MONKEYを結成。
    EROは静岡に残り、地元で働きながらカントリーミュージックに目覚め、
    それぞれの音楽の道を歩みながらも、二人は交流を続けていた。
    しかし2021年、EROが脳梗塞で倒れ、音楽活動どころか仕事もできなくなってしまう。
    吉井は、療養中だったEROのために何かできることはないかと思い、「URGH POLICE時代の曲を、また一緒にやらないか?」と40年振りのセッションの約束をし、 その様子を追ったドキュメンタリーの撮影を開始した。
    しかし、撮影開始から数ヶ月後、吉井が喉頭がんになっていることが発覚する―。
    それでも吉井は、制作作業を続け、試行錯誤の中、
    ひたすらリハーサルの日々を過ごしていたが、ある決断をする。
    そしてついに、スタッフ、ファンの祈りが集まった、
    東京ドームライブの"復活の日"を迎える。
    更にライブを終え約3か月後     
    吉井は、EROとの約束を果たしに、静岡に帰郷する。
    URGH POLICE 以来、40年振りのセッションへ準備を進めていくのだった。
    吉井和哉
    KAZUYA YOSHII
    COMMENT
    人間にはタイムリミット(締め切り)に迫られる瞬間が必ずあります。
    永遠ではない「命」を無駄にしないためにも、
    僕と同世代の方にはもちろん、
    若い方にこそ是非見ていただきたい作品です。
    PROFILE
    1966年東京都生まれ、静岡県育ち。1986年にURGHPOLICEのベーシストとして加入。 その後1989年に現メンバーにてTHE YELLOW MONKEY活動開始。 1992年にメジャーデビュー後、「JAM」「バラ色の日々」などスマッシュヒットを次々と送り出し、日本のロックシーンに多大な影響を与えるも、2001年1月の東京ドーム公演を最後に活動休止し、2004年7月に解散を発表した。 2003年10月にYOSHII LOVINSON名義でソロデビューを果たす。2006年には吉井和哉名義となり数多くの楽曲リリースやライブツアーをはじめ、フェス出演や楽曲提供、コラボレーションなど多くのイベントや作品に携る。2016年1月にはTHE YELLOW MONKEYの再集結を発表。アルバムリリースやドーム公演、全国アリーナツアーなどを行う。2022年に初期の喉頭がんと診断され治療を受けたが2024年4月、東京ドーム公演で約2年ぶりにステージ復帰。 再び精力的な活動が始まり、今もなお多くのファンを魅了し続けている。
    監督:エリザベス宮地
    ELIZABETH MIYAJI
    COMMENT
    「みらいのうた」は吉井和哉さん、
    そしてもう一人の主人公を3年間にわたり記録したドキュメンタリー映画です。
    かつて同じステージで音楽を奏でていた二人は、
    奇しくも同じ時期に病に倒れました。
    普通なら絶望としか思えないその出来事を、
    二人は「ギフト」と呼びました。
    二人の人生を通してロックンロールとは単なる音楽のジャンルではなく、
    人生で起こりうるすべてをギフトとして受け止め、
    生きるエネルギーに変換しようとする姿勢や考え方のように思えました。
    PROFILE
    1985年生まれ。高知県出身。藤井風、back number、MOROHA、BiSHなど様々なミュージシャンのドキュメンタリー映像やMusicVideoを監督。2020年に公開した優里『ドライフラワー』MVは現在までにトータル2億再生を超える。俳優・東出昌大の狩猟生活に1年間密着したドキュメンタリー映画『WILL』を2024年に劇場公開。藤井風の日産スタジアムライブに密着したドキュメント映像『Feelin‘ Good (Documentary)』、SUPER EIGHTの安田章大がアイヌ文化を取材するテレビ番組『Wonder Culture Trip-FACT』などを2024年に監督・発表している。また、実在する独身プログラマーを題材にした自主制作の短編映画『献呈』が、2025年のモスクワ国際映画祭の短編コンペティション部門で日本人として初めてノミネートされた。